加水分解
「こんなんになっちゃたけど
直るかしら?」
いつもご利用いただいている
Uさんがこんなサンダルを
持ち込まれました。
9年前にご主人用に
お求めになったのですが、
履く機会を逸して
下駄箱の中に眠っていたものを
たまたま履いたら
あっという間にこういう状態に
なってしまったそうです。
アウトソール(靴底・本底)は
素材の改良により
軽くて滑りにくく丈夫なものが
誕生しましたが
特にPU(ポリウレタン)は
中でもアウトソールに適した材料として
多用されています。
ただし、靴を履かずに長期間
同じ場所に放置しておくと
このPU素材が劣化し
「加水分解」という化学反応をおこして
今回のようにぼろぼろになってしまうことがあります。
分解を起こしにくくするための改良が
進められてはいますが、
特に高温多湿の環境で起こりやすく
せっかく購入しても新品のまま
ほとんど履かれることなく
しまいっぱなしの場合でも起こることがあります。
(今回のUさんの場合も9年間履かれたことが
なかったようです)
足に合った靴であればなおさら
「もったいないから」としまいこまず
革のお手入れや底減りの修理をしながら
愛用してあげるのが賢明ですね。
« う~む。これから先もドキドキ?! | トップページ | 賢い靴選びの知恵 »
「三喜屋の事件簿 」カテゴリの記事
- 整形外科で外反母趾の治療をしたけど、まだ痛い。(2024.06.03)
- 足に合った靴とインソールで歩きやすく、毎日を快適に(2023.11.05)
- 上級シューフィッターが一生懸命、あなたの足と笑顔を支えます。(2023.06.16)
- カウンセリングと足型計測(2022.06.10)
- お誕生おめでとうございます!(2021.12.12)
コメント